緊急避難が必要になったとき、あなたは何を着て、何を持って避難しますか？
その答えを用意するためのアイテムが「初期対応用の持ち出し袋」です。これは一般に「防災リュック（初期用）」と呼ばれています。
このリュックは、緊急時にすぐに持ち出せるよう軽く作られており、生き延びるために必要な最低限のアイテムが含まれています。
安全に避難生活を送るために、最初の一日から二日間必要なアイテムをいくつか紹介します。
主要な防災アイテム
災害が発生するかもしれない瞬間に備えて、いつも携帯する「初期対応キット」の準備が重要です。
リュックだけでは不十分！必要な防災アイテムの準備法
防災リュックを用意する際、全てのアイテムをリュックに入れるわけではありません。
避難時に着用するアイテム
リュックに入れると取り出しに手間がかかるため、避難時にすぐに着用できる防災アイテムを事前にチェックしておくことが大切です。
季節に合わせたアイテムの選択
効率的な準備が大事です。不必要なアイテムは避けましょう。例えば、夏にホッカイロや冬に虫除けを持つ必要はありません。季節に応じて服装も変わります。
避難時に着替えが必要ないと思われがちですが、雨の中や暑い日の避難を想定して、着替えを含めると安心です。
避難の際には少し手間がかかりますが、春から夏用、秋から冬用と、季節ごとにアイテムを整理した二つの袋を用意することをお勧めします。
避難時の準備：適切な服装の重要性
避難する際には、多めの衣服を着用し、マスクや軍手などの防護具も装着しましょう。冬は服が厚くなるため、リュックに詰めるよりも身に着けると動きやすいです。
夏場でも肌を守るためには長袖シャツを用意することが大切です。一般に、避難時は全身を覆う服装が基本とされています。
コンタクトレンズを使用している場合は、避難時にはメガネに切り替えることが推奨されます。
浸水のリスクがある環境では、長傘を支えにして安全に進むことが重要です。ただし、水位が高い場合は避難自体が危険になることもあるため、避難の服装やタイミングについて事前に学んでおくと良いでしょう。
雨の日はレインウェアが必要です。特に子どもを抱っこする場合は、大人と子どもの両方を守ることができるレインウェアを選ぶことが大切です。自転車用レインウェアを持っている人は、それを避難時にも利用すると便利ですが、ポンチョタイプは足元が濡れやすいため、ズボン部分は防災用に別途用意することをお勧めします。
子ども用ヘルメットについては、自転車用ヘルメットがあればそれを使用しましょう。防災用ヘルメットとは異なりますが、初期段階では既存のものを活用し、後に専用の防災ヘルメットを購入するのも良いでしょう。
大人用のヘルメットは、特にマンションやビルが密集している地域に住む人には、折り畳み式のコンパクトな防災ヘルメットの検討がおすすめです。
キャップがない場合の対策
ヘルメットが手元にない場合でも、寒さや日差しから頭部を守るため、また見た目を整えるためにも帽子を着用することをお勧めします。
長髪の方やお子様がいる家庭では、ヘアゴムで髪をまとめることで、避難時に髪が邪魔になるのを防げます。
子連れの避難では、ヘッドライトが特に便利です。両手を塞がれても使用できるため、大変役立ちます。
一般的なヘッドライトは頭にバンドで固定しますが、特に女性は髪が滑りやすいため、ニット帽などを先に被ってからヘッドライトを装着する方法が効果的です。
また、帽子にクリップで固定するタイプのヘッドライトもあり、これも良い選択肢の一つです。
お子さんがヘッドライトを嫌がる場合は、帽子やヘルメットに取り付けるクリップタイプが適しており、ネックライトも子供向けに色鮮やかで首にかけて使えるため人気です。
しかし、ママが使用する際は、目的の場所をしっかりと照らす必要があるため、やはりヘッドライトが最も推奨される選択肢です。
防災グッズの最適な保管場所
防災用品を使う際、次の場所に置いておくと便利です：
- 防災リュックの近く
- 上着や靴がある場所
- 玄関から遠い寝室や他の部屋
普通、避難するときは防災リュックを持って出かける準備をします。これらの行動をスムーズに行えるように、必要なものをすべてそろえておくことが理想です。
特に、寝室や子供部屋など玄関から離れた場所にいる時は、玄関まで安全に移動できるように適切な靴を用意しておくことが大切です。
多くの家庭では上着や帽子、レインウェア、靴などを玄関近くに置いていますが、スペースが許すならヘルメットや軍手、マスクも一緒に置くと更に便利です。スペースが限られている場合は、これらを防災リュックのそばに保管すると良いでしょう。
防災グッズを保管する際には、日常からの置き場所を変える必要はありませんが、緊急時にすぐに取り出せるように、アイテムを一箇所に集めておくことが重要です。
【避難用バッグ】子連れでの避難に最適なリュックの選び方
避難時には、素早く背負えるリュックがとても便利です。防災セットを購入して必要に応じて追加のアイテムを加える方法もありますが、最初から自分でリュックを準備する場合は、楽に背負えるモデルを選び、その容量に合わせてアイテムを整理することがおすすめです。
リュックを選ぶ際のポイントは以下の通りです：
- 容量
- サイズ
- 色
- 素材
- 撥水・防水性能
- 防炎性
- 反射材
- 蓄光材
- チェストベルトの有無
- キャリーオプションの有無
特に、無理なく背負える容量とチェストベルトの有無に注意することが、背負い心地と安全性を向上させます。
子連れでの避難では、子どもを抱っこしても快適に背負えることや、ショルダーベルトが滑り落ちない安定性が重要です。防災グッズが重たくなるため、チェストベルトは肩の負担を軽減するのに役立つので、これを優先して選ぶことをお勧めします。
電子機器の充電準備と緊急用ラジオ
多くの災害被災者は「スマートフォンの充電が不足していた」と報告しています。このため、日常携帯するモバイルバッテリーをはじめ、高容量の充電器や追加の充電ケーブルを準備しておくことをお勧めします。
さらに、電池式の充電器を携帯すると便利です。充電器は使わない間にも自然放電する可能性があるので、定期的に充電状態をチェックすることが大切です。
もし充電器が使えなくなっても、停電がない場合は電源タップを使って充電することができます。
避難所には電源コンセントが設置されていることが多いですが、利用できるコンセントの数には限りがあります。実際に避難した人からは「コンセントが常に使用されており、充電の順番がなかなか回ってこない」という声や、「早く避難した人がコンセントを独占している」といったトラブルも報告されています。
充電設備の整備
複数のデバイスを同時に充電できる多口の電源タップを用意すると、非常に便利です。特に、USBポートがついた電源タップは、スマートフォンやその他のモバイル機器を効率的に充電するのに役立ちます。
家族全員のデバイスを充電する際には、USBポートの数や必要な充電ケーブルの数を確認しておくことが大切です。また、充電中は節電モードを活用して、電力の消費を抑えることも意識しましょう。
ラジオを聴いたり、音楽でリラックスしたり、子どもが動画を見る際には、イヤホンの使用がお勧めです。普段はあまり音楽を聴かないかもしれませんが、避難所での集団生活では周囲への配慮が求められるため、イヤホンを用意しておくと良いでしょう。
さらに、ラジオや携帯電話、その他の電子機器の充電に必要な電池も予備を準備しておくことが必要です。各デバイスに必要な電池の種類と数量を把握し、十分な備えを心掛けましょう。
紙媒体の重要性
スマートフォンが十分に充電されていても、災害が長期間にわたる場合、節電が必要になります。そのため、紙媒体を活用することも考慮しましょう。
特に、ハザードマップなどの重要な書類は、避難時に携帯しやすいよう防水性のあるジップロックバッグに入れて保管することが望ましいです。
また、メモを取ったり伝言を残すために、ペンと紙をセットで準備しておくことが大切です。例えば、子どもの体に緊急連絡先を記入するなどの対策が推奨されていますが、避難所での生活では自分の持ち物に名前を書いたり、必要な伝言を目立つように書いたりするためにも使います。
具体的には、油性ペンとメモ用紙を防災用品に加えておくと便利です。
